催眠に関する資格

現在、いろんな団体が催眠術師の資格を発行しています。
「催眠術師になるには資格を取った方が良い。」と言われた方もいらっしゃると思います。しかし催眠に関する国家資格は存在しません。
催眠術師の資格を持っている人もいますが、だからといって催眠術が使えるとは言い切れません。催眠術を覚える上で必ずしも資格を取る必要はありません。

  • 資格を取る必要性はあるのか?
  • どの資格を取るべきか?

しっかり見極めてください。

資格を取るメリット・デメリット

誰でも催眠術師を名乗って良い以上、むやみやたらと催眠に関する資格を取るメリットはほとんどないでしょう。
資格があるからと言って実力や能力があるとは限りません。
きちんとした団体の発行する資格なら、最低限の催眠に関する知識を身に付けた証にはなります。

催眠に関する資格の9割近くは金儲けの手段として資格を発行しています。(→資格商法)
資格を取るならある程度認知度があり、きちんとした団体を選ばなければお金の無駄になってしまいます。

学会の発行する資格

学会の資格はこんな方にお勧めです。

  • 心理学・医学系の大学を卒業している方。
  • とりあえず箔が欲しい方。
  • 催眠の研究・発表を優先したい方。
  • 閉鎖的な人間関係を気にしない方。
  • 催眠術の使用・練習を制限されてもかまわない方。

学会は研修では基本的にデタラメなことを教えません。
しかし、日本学術会議に認定されている催眠に関する学会は、日本催眠医学学会と臨床催眠学会の2つしかありません。その他の学会・協会は日本の内閣府が認めておらず、独自の団体が作った会ですので信頼できるとは言えません。

日本催眠医学学会・臨床催眠学会どちらも入会資格に医学又は心理学系大学を卒業している必要があります。

学会が発行する催眠の資格一覧
資格名 認定団体 取得条件
認定催眠士 日本催眠医学学会 学会在籍3年以上
理論研修10時間以上
実習研修20時間以上
同学会で2回以上発表
指導催眠士 認定催眠士であること
理論研修10時間以上
実技研修50時間以上
理論・実技合計80時間以上
上記の内資格者研修20時間以上
臨床催眠資格 臨床催眠学会 研修40時間以上
4回以上発表
催眠臨床経験2年以上
臨床催眠指導者資格 臨床催眠資格を取得
研修60時間以上
4回以上発表

問題点


日本催眠学会・臨床催眠学会ともに、臨床適用又は実験材料として以外一般人に対して催眠術の使用を禁止しています。練習不足に陥らないか少し心配ですね。
資格の取得条件に発表する必要があるように、催眠術師ではなく、催眠の研究者を目指す方にはちょうど良いでしょう。

また、これら二つの学会は一般の催眠術師を軽蔑しているように感じます。
そして自分らの学会以外で催眠を教えることを禁止したり、他所の催眠団体への参加を制限したりしています。

先ほどにも書きましたが、これらの資格を取ったからと言って催眠催眠術が使えるとは言えませんので注意が必要です。

心理に関する資格

 もしあなたが催眠療法師として人の心の悩みを解決していきたいのであれば、心理に関する資格を持っていると強みになるでしょう。

心理のエキスパートである証があるとないでは、安心感が全然違ってきます。


 しかし、残念なことに心理の資格も催眠関連の資格同様に、学術的意味のない民間資格が乱立しています。
1~2日でサクッとお金さえ払えばとれる資格もあります。臨床心理士は国家資格ではありませんが、日本学術学会に認められた臨床心理学会の発行しているため準国家資格といわれ、まともな心理学であり資格であるといえます。

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